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冬場の食中毒 ノロウイルスに気を付けて!

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冬場の食中毒 ノロウイルスに気を付けて!

冬場の食中毒 ノロウイルスに気を付けて!

2023/12/06



冬場に多発する食中毒として、
ノロウイルス
(小型球形ウイルス:Small Round Structured Virus(SRSV))
によるものがあります。
11~3月にかけて多発し、
多くはカキなどの二枚貝を食べることにより発生します。
厚生労働省は、平成9年5月30日付けで
食品衛生法の一部改正を行い
(衛食第一五五号)、食中毒原因物質として新たに
ノロウイルスとその他のウイルスを追加しました。


ノロウイルスは、電子顕微鏡像が直径25~35nm
(ナノメートル=10-9メートル)の球形ウイルスの総称で、
1972年に米国オハイオ州で起きた
胃腸炎集団発生の患者から発見された
Norwalkウイルスが原型です。
近年、遺伝子学的な解明が進み、
遺伝子型G-1(ノーウォークウイルス群)、
G-2(スノーマウンテンウイルス群)
およびヒトカリシウイルスの3つに分類されています。
ノロウイルスは、60℃、30分程度の加熱では病原性を失わず、
塩素系殺菌剤や消毒用アルコールに対しても抵抗性があります。
潜伏時間は24~48時間で、
主な症状は吐き気、おう吐、下痢、
38℃以下の発熱等で、
発病当初に激しい症状を起こすことが特徴です。
頭痛、咽頭痛、発熱などかぜと
よく似た症状がみられる場合もあり、
臨床症状からだけでは
SRSVを特定することは困難です。
通常、発症後3日以内で治癒し、
予後は良好な疾患です。
ノロウイルスは、
小児から成人までの幅広い年齢層に発生し、
抵抗力の弱い人では100個程度の
ウイルスで発症するといわれています。
成人の集団発生の感染源は、
生カキや酢ガキが多く報告されています。
生カキの体内ではウイルスは増殖できませんが、
カキは餌のプランクトンを捕るため
大量の海水を体内でろ過しており、
汚染された海水中のウイルスが
生カキの中で濃縮されます。
その他、サラダ、果実、ケーキなど
そのまま食べる食品から感染することもあります。
また、食品取扱い者を介した感染など、
人から人への感染もあります。


<予防および応急手当>
1.食材は十分に加熱!加熱して食べる食品は、
中心温度72℃で15秒以上加熱!
2.カキには生食用と加熱調理用があります。
表示を確認してから購入しましょう。
3.生で食べる貝類は、ウイルスが蓄積している可能性が
大きい内臓を除去しましょう。
4.調理前や生カキ等を処理した後、
トイレの後は手洗いを念入りに!
5.調理器具等を介した二次汚染を予防しましょう。
使用した器具
(包丁、まな板、ボール等)は消毒液
(次亜塩素酸ナトリウム)または熱湯で消毒し、
消毒後は食器戸棚等に収納しましょう。
6.感染者のおう吐物、排泄物を衛生的に処理しましょう。
7.下痢やかぜに似た症状がある場合には、
調理に従事しないようにしましょう。
8.応急手当としては、電解質を含む水分を補給します。
乳幼児の軽い下痢やおう吐では、
家庭で果汁や薄い番茶、
スポーツドリンクなどを与えるとよいでしょう。
おう吐や下痢が激しい時は、
必ず医師にかかり専門的な治療を受けてください。


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